ゼロエネルギー建築とは2014/07/30更新
- 読み:ぜろえねるぎーけんちく
- カテゴリ: 建築・インテリア・ガーデニング > ゼロエネルギー建築
ゼロエネルギー建築は、暮らしの中で必要なエネルギーを太陽光発電などで賄うことを目的とした建築。また、断熱性や機密性を向上させることによって冷暖房などの使用を抑えることもこの建築の特徴のひとつだ。
20世紀半ばから道路建設や化石燃料の流通、機械の製造が広まったことから、数十年の間に資源の消費や汚染が急激に増加した。そのことによって世界中の建築家や設計士たちがこの問題を緩和させようと始めた対策として、ゼロエネルギー建築が取り上げられるようになった。日本では、2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震よって原発エネルギーが見直される動きが高まり、そのひとつとしてゼロエネルギーが取り上げられた。以後、国では支援事業なども活発になり、ゼロエネルギーを推進する動きが高まっている。
先にも述べたように、ゼロエネルギー建築にとって断熱性や機密性の向上は重要な取り組みのひとつであり、それは必ずしも断熱材の性能を向上するだけではない。例としては、窓際に屋根から垂らした紐でゴーヤ栽培などをしたり、木を植えて日射を緩和することが意図的にデザインとして行なわれている。そういった外面的なデザインも昨今、多く行なわれている。
問題点として、日本は海外と比べて住宅の総面積が小さいため、ソーラーパネルを置くスペースの十分な確保ができない。(屋根の総面積はアメリカと比べて3分の1だと言われている。)そのため、太陽光発電の生産量が減り、供給量が消費量に追いつかなくなる。こうしたことから、断熱性能をより向上させることが強く言われている。
ゼロエネルギー建築において大切な点は、使用者、住居者がより高い意識を持たなくてはならないことだ。建物の断熱性や気密性をあげても、エアコンや暖房に頼りすぎては結局のところエネルギーの使用を抑えることは出来ない。いかにエネルギーを使わずに快適に過ごすかという点を使用者に意識させることもこのゼロエネルギー建築の大きな課題となっている。
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