屋上・建物・緑化とは2014/08/04更新
- 読み:おくじょう・たてもの・りょくか
- カテゴリ: 建築・インテリア・ガーデニング > 屋上・建物・緑化
建物緑化の国内の取り組み・諸施策
都市における緑地の減少は、都市の防炎機能の低下や生活にゆとりと潤いをあたえる良好な自然環境の喪失をもたらすだけでなく、ヒートアイランド現象や大気の汚染、生物の生息域の減少の要因ともなっている。
しかし、地上部での緑地の確保は、都市化の進展とともに年々難しい状況となっており、新たな緑地を確保する手法として建物緑化が注目されている。
建物緑化は、都市域の環境改善等につながる公益的な機能を発揮することから、国や自治体においてその普及に向けた様々な施策が計画・実施されている。
温熱環境改善効果
都市がヒートアイランド化することの何がいけないのか、と言えば、まず第一に挙げられるのが夏季の電力需要の増大という点であろう。住宅のエネルギー消費量全体で見れば、日本の場合、夏季よりも冬季の方が圧倒的に多くのエネルギーを消費しているのであるが、電力需要が最大になるのは、夏季の日中、最も気温が上昇した時刻である。日本の発電所はこれに合わせて設定されていると考えていいのである。従って、都市の高温化によって冷房負荷が高まると、発電施設を拡大していく必要性が出てくるため、ヒートアイランド化を放置しておくと環境負荷増大の恐れがある。
騒音低減効果
緑化による騒音の低減効果は、例えば生垣のようなもので音を反射・拡散することによって発揮される。これは屋上緑化でもあっても全く同様であり、周囲の密な生垣を廻らすことによって、道路や近隣の建物から騒音を低減することができる。
防火防炎効果
屋上や壁面を植物で覆うことによる防火・防熱効果は、植物が多量の水を含んでいることによって発揮される。植物の葉の重さのうち、少ないものでも60%、多いものでは90%以上が水である。この水の蒸発潜熱によって幅射を消去することが出来るため、植物体が水分を保持している間は、例えば隣家の火災による幅射熱で建物の表面の温度が上昇することを防いでくれるのである。
また土は乾燥するとコンクリートの7倍程の断熱抵抗を示す。これも建物本体への幅射熱の影響を軽減してくれるものと考えられるのである。
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