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催眠とは2014/08/04更新

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催眠(ヒプノセラピー)

催眠とは、脳の論理的分析機能が十分弱められることによって、深いレベルの潜在意識が健康のために有効に活用できるようになった意識の状態と定義することができる。催眠性トランスとは、完全な覚醒状態でも完全な睡眠状態でもなく、意識が「一点に集中」している状態のことを指す。深いリラックス状態に導かれた人は暗示に対して開放的になり、種々の不安、恐怖症、肉体的苦痛に特異的に反応せずに住むようになる。催眠状態にある被験者は、自分の周りで何が行われているかは分かっているが、療法士によって注意を向けるように呼び出された狭い範囲の刺激に過敏に反応する状態になっている。

 

催眠療法

催眠は初期のいんちき治療との関係を断ち切り、現在では西洋医学界で広く認められている。医療やスポーツの分野では、個人の経験に対する脳の解釈の様式を変換させたり、知覚と行動の変化を生み出したりする方法として用いられている。催眠は情緒や習慣的行動に関連する諸々の症状に効果があることが知られている。催眠によって、癌、心臓疾患、感染症などの内因性の身体的障害を治療することはできないが、免疫系を活性化したり、病気に立ち向かう姿勢をプログラムし直したりすることは出来る。また、ほとんどすべての痛みが催眠によって緩和することができる。関節炎や腰痛などの慢性的な痛みに対してはもちろんのこと、外科的手術の際に麻酔に代わる手段として用いられたこともある。また、過敏性腸症候群、喘息、湿疹などの疾患の影響を抑えたり、不安、緊張、抑うつ症、恐怖症などの精神障害に対しても効果がある。喫煙、アルコール、薬物依存に対しても効果を発揮してきた。

 

催眠の歴史

近代催眠療法の歴史は18世紀に始まる。異彩を放つ、オーストリアの医師、フランツ・アントン・メスメール(1734-1815)が「動物磁気」の理論を広めにパリにやってきた。ペテン師と罵られたが、現在では催眠と心理療法士の先駆者として認められている。メスメールは、病気は体内の磁力バランスが崩れることによって生じると考え、自分自身の身体から患者の身体へと磁力を転移させれば病気は治ると考えた。彼は患者の肌に触れるか触れないかのところを、手で掃くようになぞっていった。数分から1時間に及んだが、患者はやがて「うっとりした」(メスメリック―メスメールの名が語源)「トランス」あるいは「昏睡(コーマ)」状態に陥った。治療を受けた患者は、確かによくなったと神に誓って言った。彼の手技が患者の自己催眠を誘導し、そのことによって患者の潜在意識が活性化され、それが治癒力を向上させたと考えられている。

 

戦時下における催眠

第一次世界大戦の勃発と共に催眠に対する感心はいっきに高まり、単独で、あるいは心理療法の一環としてシェルショック(戦争神経症)に苦しむ兵士の治療に用いられた。心理学研究室では研究が進められ、心的外傷後ストレス障害(PTSD)という正式な病名の治療法の1つとして活用されるようになった。

 

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