合成化学物質とは2014/07/11更新
- 読み:ごうせいかがくぶっしつ
- カテゴリ: 自然療法・統合医療・健康 > 合成化学物質
食品に含まれる合成化学物質には、基本的に農薬と工業用化学物質の2つがある。農薬には多種多様の毒性をもたらす化学的特性がある。工業用化学物質は基本的に石油化合物であり、塩素を含むものもあれば含まないものもある。これらの異なる化合物すべての組み合わせが、結果的に、われわれ全員が摂取する化学物質の混合物がもつ毒性の多様性に影響を及ぼすのである。
健康への影響
実のところ医学者たちは、食品に入り込んでいる低レベルの化学物質の混合物が、人にどのような毒性作用を及ぼすかをまだ予測できないでいる。科学者は化学物質の混合物の有する毒性作用についてほとんど知識がないが、複数の化学物質の摂取により相乗作用が生じることは理解している。
したがって、摂取される合成化学物質の数が多ければ多いほど、健康への相乗作用または相加作用が生まれる確率が高くなると考えることは、適切であり現実的である。このような可能性を考えるとその背景にある、アメリカ社会で評価された健康への影響の一部は、合成化学物質の複合混合物の摂取が原因であると言えよう。
現状では、低レベルの化学物質の混合物が害を及ぼすかどうかを予想できないため、一人一人の健康には先行きが見えないという結論しか出せない。このようなわけで、体内で許容できる合成化学物質の種類と量を左右する一つ一つの食品をどう選択すればいいのか……それを理解する必要があるのである。
安全な食品とは?
安全な食品には検出可能な残留合成化学物質は含まれない。しかし、標準的な農業生産や加工処理義務を考えると、多くの食品は化学合成農薬や工業用合成化学物質に汚染されている。これにはUSDAの「有機」認定を受けた食品も含まれる。多くの有機食品には、相変わらず1970年代、1980年代以降使用されていない農薬やその分解産物が含まれるからである。さらに、一部の有機食品の中には、他の有機食品よりも多くの農薬や工業用化学物質を含有するものがある。この意味で、安全な食品とは必ずしも「有機」食品ではないということが言えるのである。
安全な食品には残留合成化学物質が含まれないため、食品中に化学物質が多く認められれば、それだけその食品の安全性は低くなる。
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