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一夜にして滅びた国の祭壇
- 2010.06.06
- 『日経五つ星の美術館』 日本経新聞 にて、一位を冠したのは 横浜美術館。 その横浜美術館にて公開中の『ポンペイ展』に行ってきました。 これ↓ 6月13日まで横浜美術館にて開催です。 ポンペイはイタリア・ナポリ付近にあった都市ですが、西暦79年(このとき日本は弥生時代!)ヴェスヴィオ山の大噴火によって一夜にして滅びた都市です。 79年に滅びてから全く手付かず状態だったその廃墟は、1748年になって初めてナポリ王国により発掘されます。 その空白は何を意味していたのでしょうか。 この期間、ポンペイの遺跡はなぜほぼ完全な状態で残っていたのでしょうか。 答えは火山灰です。 火山灰が降り積もったことで、フレスコ画・遺体・青銅・大理石などの遺跡が何千年という時を超えてリアルな状態で残っていてくれたのです。大自然の奇跡ですね。 さて、日本が弥生時代だった当時、ポンペイの家庭では祭壇を祭るのが一般的文化だったそうです。 その祭壇の名前は「ララリウム」。 この世のあらゆる出来事は神々の意思によるものであり、神々と協調して平和を築くことが何よりも大切だと信じていた民族にとって、祭壇はその畏敬の強さを現す表現方法だったのです。 祭った神は、「ラル」と呼ばれる家の守り神や、「ゲニウス」と呼ばれる家父長の守護神、「ウェヌス(美の女神)」などです。 また祭壇に加えて、家の土地にブドウ酒をそそぎ、土地の守り神に敬意を表する文化もあったそうです。 祭壇を祭る文化、素敵だと思います。 ガイアブックスからは、インド風水を基にした「アルター」という祭壇法を提案しています。 『インド風水の祭壇 アルター』 本来、家を飾るというところから文化は産まれているのではないでしょうか。 昔から、「自分らしさ」とは、家に何を飾るかによって表現されてきたものなのか、と約2000年前のポンペイ文化の発展に思いを馳せます。 横浜美術館の常設展示もまた美事です。 ダリ・ピカソ・セザンヌ・モロー・ベーコン・ミロ・イサムノグチ など。 撮影許可を頂きました。肖像権保護のため、モザイク処理をしています。↓ また、横浜美術館と言えば美術資料の豊富さも有名です。 図書室では何世紀分もの豊かな書籍を無料で閲覧できます。 この神聖なる図書室では、新しい美術のインスピレーションを得られること間違いなし 帰りには、横浜の夜景をどうぞ
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